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時の話題No.17 平成23年度酪総研シンポジウム「牛乳・乳製品の機能性・おいしさを科学する」社団法人札幌消費者協会 理事 松井 英美子

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3.日本人の食事摂取基準について

 健康に何が良いと思い牛乳乳製品を食べているかというところですが、消費者にとって一番身近で分かりやすいのがカルシウムです。ここからは、カルシウムを中心にお話をさせていただきます。昔からカルシウムは、足りたことがありません。日本人の食事摂取基準ですが、私たちがお話をする時に何を基準にしてするかという時にどうしてもこの食事摂取基準を踏まえていないとお話が出来ないわけです。食事摂取基準は、国民の健康の維持増進等を目的とし、一日当たりのエネルギーを各栄養素等の摂取量の基準を示したもので厚労省から発表され五年毎の見直しになっています。今日はカルシウムに特化してお話をさせて頂きます。

 2005年版以前は、単純に栄養所要量という形でした。5年毎の見直しですので2010年版を見ると、今日は男性が多いので男性のところを中心にお話させて頂きます。ここに目安量というものがあります。目安量は、ある年齢、性の階級に属する人が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量というところです。例えば一番大事な8歳、9歳、10歳、11歳、12歳、14歳、15歳、17歳、この辺りが非常に高くなっています。この年代は、注意して沢山摂りましょうという高い数値になっています。あまりにも現実から離れていると思いますが、当面目標量というのを次に設けています。この目標量というものは現在の日本人が、当面の目標とする量になっています。

 2009年度の国民健康栄養調査をみると、カルシウムを食品だけで摂った場合、7歳から14歳は662mg、学校給食が終わった15歳から19歳534mg、20歳から29歳は456mg、30代・40代と450mg位で推移しています。50歳位になるとようやく骨のことが気になりだすのか550mg、60代・70代では600mg近くとなっていますが足りていません。


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 2010年版の食事摂取基準です。名称も変わり推定平均必要量となっています。これは、ある母集団に属する50%の人が、必要を満たすとされる一日の摂取量です。数値が前回に比べ現実的で低くなっています。次に推奨量です。これは同じ集団の殆どの人において、一日の必要量を満たすものというもので、出来ればこの数字を目指して頑張って欲しいという数字であり摂取基準になっています。


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 見直しのポイントは、まずカルシウム。2005年版の目安量、目標量から少しダウンして推奨量を目指すことになりました。先ほどの98%の人が摂ったらよい、という量を目指して栄養指導する食事摂取基準となっています。

 他に増やすべき栄養素として牛乳に無い食物繊維、n−3系脂肪酸。脂肪酸ということは青魚を食べましょう、EPA・DHAを摂りましょうということです。当然、カルシウムは増やしましょう。カリウムは野菜や海草などから摂り、増やすべき栄養素として気をつけましょう。減らすべき栄養素はコレステロールです。またナトリウムは出来れば6g位にして欲しいですが、7gから7.5g位まではよいでしょう、といった変更もありました。では私たちは実際、どのようにカルシウムを普段の生活に摂り入れたらよいかということです。

4.日常生活で牛乳・乳製品をいかに摂取するか

 私どもの料理講座などで使われているバランスガイドです。これは古いのでちょっと違っています。例えば、主食の部分は5から7になっていますが、最新版は4から8と少し幅を持たせ、より低い人と多い人のバランスを持たせています。少々変わっていますが、いつも講座で申し上げることは、牛乳は飲み物でなく食べ物であるということです。主菜の部分は、小さい子供の場合はチーズなど沢山摂りますが、高齢者はお肉も食べない人も多い為、この部分にチーズを入れる様に栄養指導をしています。普段の料理の中では、お米と乳製品は凄く合います。またビタミンDがたくさんある鮭と乳製品で更にカルシウムを強化したり、和食材の味噌・醤油と豊富なビタミンKを含む納豆などと一緒に合わせた料理法を薦めています。

 更に牛乳乳製品は素晴らしい調味料にもなるので、レシピを紹介させて頂きます。「ゆめぴりか」、北海道で98%作られている「ゆりね」、「塩鮭・いくら」を使い、ご飯にバターを入れコクを出しました。しかし、なんとなくまだちょっと物足りないのでゴーダチーズを入れました。ゴーダチーズのコクがでて、ようやくレシピが完成しました。3月11日にNHK放送センター前で提供します。


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おわりに

 今回はカルシウムについてお話をさせて頂きました。ここ何年か、食材の機能性を表に出して消費者にアピールする時代になりましたが、機能性物質については如何に消費者に分かりやすく伝えていくかということ、そして消費者が正しい情報をどうやって受け止めているかということを分かっていることがポイントになると思います。私たちは健康の為に、色々な食べ物を摂りますが、いつも話しているのは、「色々な物をあれこれいい加減に食べること。それが一番体に良いのであって、その中の一つに牛乳乳製品は欠かせない食品である」ということです。必ず「一日に一回は摂る」という当たり前のことを、少しでも多くの人に伝わる様に消費者団体としても頑張っていきたいと思います。

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